世界No.1の総長と一輪の花 II
詩優もベッドの隣に来て、一緒に布団の中へと入った。
「…寒い」
ぽつり、と呟くと詩優はぴたりと私にくっついてくれて。彼のあたたかい体温が私に伝わる。
「…手、繋いでもいい?」
「いいに決まってんだろ」
今度は絡め合わせるようにぎゅっと手を握ってくれて、もっと詩優がほしくなりそうだ。
「…キスして?」
詩優は私に顔を近づけて唇に触れるだけのキスを1回おとす。でも、それだけじゃ足りなくて…
「…深いの…するって約束は?」
詩優と目を合わせると、「目、瞑れ」優しい声が降ってくる。
私が目を瞑るとすぐに唇にキスをおとされて、深くて甘いキスになる。
もっともっと詩優に触れたくて、自分からも積極的に舌を絡める。でも、息はそう長く続かなくて…唇が離れると息を乱す。
「…好きなの」
そう言葉にした途端、なんだか泣きそうになってしまった。涙を堪えて、詩優の目を見つめると
「…知ってる」
ぽんぽんと手を繋いでいない方の手で頭を撫でてくれた。