世界No.1の総長と一輪の花 II






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部屋に帰っても詩優はまだ帰っていなくて、ご飯の準備をしていた私。





そんな時





ピンポーン
部屋の中に響いた玄関チャイムの音。






…誰だろう。
玄関のモニターを確認すると…そこに映っていた人物に思わず息を呑んだ。






『妃芽乃様、お迎えにあがりました』






その人は気持ち悪いくらい笑っていて、鳥肌がたった。





…な、んで……ここに宮園さんが…






急に体が震えだして、声が出せない。
だって、スーツをしっかり着たマッシュ頭の宮園さんが玄関のモニターに映っていたから。






『出てこないんですか?早くしないと夜瀬詩優の写真を間違ってばらまいてしまうかも~』






モニターの前で詩優の写真をわざとひらひらさせて、私をおびき寄せる宮園さん。






「…っ」





私は震える体を無理矢理動かして玄関へと向かった。







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