世界No.1の総長と一輪の花 II
「…夜瀬詩優がどうなってもいいのですか?」
ドクッ…っと心臓が嫌な音を立てる。
宮園さんはどこまでもひどい……本当に最低最悪……。それを言ったら私が断れないことくらいわかっているくせに……
「…わかったから……せめて荷物の準備をさせて……」
震える声でそう言えば、宮園さんはため息をついて、
「…10分です。それ以上は待ちません」
そう言った。
私が部屋の中に戻ろうとすると、宮園さんも一緒に入って……扉は閉まった。
目元をごしごし袖で拭って、自分の部屋へと行くと宮園さんもうしろからついてきて、私のベッドの上へと座った。
…監視、だろうか……。
「ここであなたを抱いてるところを夜瀬に見せつけるのもいいかもしれませんね」
宮園さんはにこりと笑う。
「それは絶対やめてっ…!」
「嘘ですよ。私が夜瀬に殺されますから」