世界No.1の総長と一輪の花 II
────────────
スマホの画面はとっくに12月24日に変わっていた。今は深夜3時を過ぎたところ。
いくら探しても花莉を見つけることはできなくて…
俺は京子に電話をかけた。
もしかしたら京子は何か知ってるかもしれない、そう思ったから。
『もしもし?こんな時間にどうしたの?』
京子はすぐに電話に出てくれた。
「……花莉がいなくなった。手紙とスマホを残して…」
『え!?』
「…何か知ってることとか…何でもいいからねぇか?」
京子はしばらくの間黙ったあと、ゆっくり話し出した。
『花莉ね…最近様子がおかしかったのには気づいてた?』
「…あぁ」
『…私ね…あの子に怖くて聞けなかったの……。
だって……花莉が私たちの前からいなくなる準備をしてるみたい…だったから……』
京子の声は震えていて、少しずつ涙声に変わっていった。