世界No.1の総長と一輪の花 II






──コンコン
部屋に響いたのは、扉をノックする音。
金髪男が、ここにいる男たち全員が…手を止める。
それから、





「そ、総長…っ!ら、雷龍の夜瀬が…総長に伝言を、と……」





扉の外から聞こえるのは男の人の声。
気のせいか…少し、声が震えている気がする…。





「…なんだ」





金髪男は舌打ちして、面倒くさそうな表情に変わった。





「……ここで言えないこと、ですので…できれば直接……」





…ここで言えないこと?





金髪男は私から手を離し、もう一度舌打ちをしてベッドからおりた。












「…全く。な────」





それは、本当に突然だった。
扉を開けたはずの金髪男が、いきなり倒れるんだから。おそらく、扉の外で声を出していたと思われる男性と一緒に。





床へと倒れた男ふたりは動かない。











この部屋の中にいる人たちは、私と同じで…何が起きたのかを理解出来ていない。





それから、誰かがゆっくり部屋の中へと入ってくる。










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