世界No.1の総長と一輪の花 II
「…本当にごめんなさい」
「いいから。もう二度と離れないって俺に誓って」
さらに強い力で抱きしめられる。
「うんっ…約束する…」
絶対…絶対に。
もう二度と離れない、って約束する。
「誕生日、ちゃんと祝えなくてごめんな…」
「…ううん」
「1日過ぎちまったけど……誕生日おめでとう」
「ありがとう」
好きな人に誕生日を祝ってもらえる、それがすごく嬉しい。
こんなにも温かい気持ちになれるんだ。
「デートは今度しよ。好きなとこ連れていくし」
「え…、いいの?」
詩優から体を離して、ちらりと覗き込むと
「あぁ」
優しく微笑んでくれる。
行きたいところ、詩優とならどこへでも行きたい。
ショッピングモールとか、遊園地とか、水族館とか。どこへ行っても楽しそう。
「今決めなくてもいいから。ゆっくり考えな」
優しい手で頭を撫でてくれる。