世界No.1の総長と一輪の花 II
角度を変えて、何回もキス。
ぎゅうっと強く目を閉じていると、額に優しいキスを落とされる。
「力抜いて。俺に全部預けて」
頬に、目元に、優しいキス。
それがなんだか気持ちよくて、ゆっくり力を抜いた。
「花莉」
詩優が私の名前を呼んでくれる。
それがすごく嬉しくて、もっと呼んでほしい。
私がここにいるっていう実感がほしいの。
「花莉、好きだよ」
「…私も……」
強く抱きしめてくれるから、なんだか安心して…
徐々に眠気がやってきてしまう。
まだ寝たくない…まだ……詩優の声を聞きたいの。
「ずっと抱きしめてるから。安心して寝ろ」
ゆっくり頭を撫でてくれる。
その声を聞いて途端に安心感が込み上げてきて。
私は意識を手放した。