世界No.1の総長と一輪の花 II






制服に着替えようとしたのだが…
ブラウスが1枚もないことに気づいた。




昨日、男に襲われた時にボタンが全部飛び散ってしまったものしかない。
以前、もう1枚持っていたのだが…それも使えるものでなくなってしまったため捨ててしまったんだ。




…どうしよう。
買いに行かないと…だよな。





それまでどうしよう、と考えてもやっぱり買いに行くまでかりるしかなくて。
自分の部屋を出て、詩優の部屋をちらりと覗いた。




「ん?」




すぐに私に気づいてくれて、「やっぱ学校さぼるか?」と冗談ぽく笑う。





「…ちゃんと行く…から、ワイシャツかしてほしいの」




私がそう言うと、詩優はすぐにクローゼットの中からワイシャツを出して、私へと手渡してくれる。





「どーぞ」


「ありがとう…!洗って返すね」





受け取って、自分の部屋へと走って戻る。
急いで着替えて、顔を洗ってから髪をとかす。







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