世界No.1の総長と一輪の花 II
その後、京子は化粧を進めていき。
私の唇にコーラルピンクのリップを塗ったら…
「はい!完成!」
目の前にある鏡で自分の顔をよく見た。
そこにうつっていたのは……
いつもの私ではなくて。
詩優に褒めてもらえるかな、と期待してしまう。
「ほら、温かいタイツに履き替えて」
「うん!ありがとう、京子!」
言われた通りに裏起毛タイツに履き替える。
その後に、
「これなら着ていいってー!!!!」
明日葉が1枚の上着を持って帰ってきた。
その上着を私に着せてくれる。
黒い、パーカージャケット。
内側は温かそうなもこもこがついている。
パーカージャケットはサイズが大きいけど…
詩優の匂いがするから安心する。
「今日くらい短くね」
そう言いながら京子は私のスカートを折っていく。
少しずつ短くなっていって…膝より短くなった。
いつもは膝下なのに。
膝上のスカート丈…
周りの女の子たちがこのくらいの長さだったっけ。
少し…ほんの少しだけ憧れてはいた…けど、自分では似合わないと思っていたんだ。
私は特別足が細いわけでもないから…