世界No.1の総長と一輪の花 II
詩優…どう思うかな…
ドキドキしながらゆっくり階段をおりた先で……。
目が合った。
大好きな人と…。
瞬間、ドキン!と大きく心臓が跳ねた。
「「……」」
見つめあったまま、お互い何も言わない。
……あ、もしかして、
私のこの格好…似合ってなかった…ってこと、なの…かな…
それだったら早く元通りにしなくては。
くるり、と詩優に背中を向けてまた2階に上がろうとした時──
ぐいっと腕を掴まれた。
振り返ると、気のせいか…少し顔を赤くした詩優がいたんだ。
「…詩、優?」
「…すっげぇ可愛い……から。他のとこ行くな」
詩優に触れられたところが熱い。
こくん、と頷けば詩優は私の手をとって。
私の指と指の間に詩優は自分の指を絡めて、恋人繋ぎ。
「行こ」
そのまま詩優に手を引かれて倉庫を出た。