世界No.1の総長と一輪の花 II











「ねぇ、詩優!次はあれ乗りたい!」




たくさんの大きなコーヒーカップの乗り物がある方を指さして、詩優の手をぐいっと引っ張る。




「わかったから。走って転ぶなよ?」


「うん!」








電車に乗って、連れてきてもらったのはなんと遊園地。
電車に乗るのもすごく久しぶりだったけど、遊園地もすごく久しぶり。




最後に行ったのは確か、小学生の時にお母さんに連れてきてもらった時だった気がする。




だからすごく嬉しいんだ。





今日がクリスマスだから、人が少し多いけど。並んでいる時間も詩優と一緒だから楽しい。





「この次はジェットコースター乗りたい!」


「花莉って絶叫系苦手かと思った」





「え!全然いけるよ!!」


「苦手なのはお化けだけ?」





「……に、苦手じゃないよ…っ」




それは嘘。本当は強がっただけ。
だって、詩優が笑うんだもん。





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