世界No.1の総長と一輪の花 II
「じゃあジェットコースターの次はおばけ屋敷行こ。さっきあったから」
さらに意地悪な顔で言う詩優。
「や、やっぱり苦手かもしれないなぁ…なんて」
本当に連れていかれる気がしたから慌てて訂正。
そんな私を見てふっ、と笑ってくる。
「知ってるくせに…」
私はそう呟いて頬をふくらませた。
そうすると、頬を指でつんつんされて
「可愛い」
と言ってくる。
その言葉に恥ずかしくなって下を向いた。
「何名様ですか?」
スタッフの人に声をかけられて、はっと前を見ると。
「2人です」
答えてくれたのは詩優。
「あちらの水色のカップにお進み下さい!」
指示されたカップの前へと進んで、2人で乗る。
「えと……詩優?」
ちらりと詩優を見た。
「ん?」
詩優は何も気にしていないみたい。
だけど…
私の予想とは少し違くて。
顔がどんどん熱くなっていく。