世界No.1の総長と一輪の花 II
どうしようかな、と夕飯を考えている時だった。
「姫!!」
壮くんが強い力で私の腕を引っ張って。
その力で引き寄せられて、倒れそうになった私を誠くんが支えてくれた。
それからすぐに
キキィーー!!と荒々しいブレーキ音が聞こえてきて。
振り向いて確認すると、歩道まで黒い車が突っ込んできていた。それからすぐに車内からおりてきたのは男5人。
その男たちが近づいてきて…
奏太くん、壮くんが前に立ってくれる。
男たちを見ても一般人ではない、ということがよくわかる。だって、手には鉄パイプを持っているから…。
「雷龍も馬鹿だな。お姫様の護衛をこんなガキ3人に任せるなんて」
奏太くん、壮くんの前で男たちは立ち止まる。
「話は早い」
それから、真ん中いるリーダーだと思われる男が私を視界に捉えるとにやりと笑う。
その笑顔があまりにも怖くて、背筋が凍ってしまいそうだった。