世界No.1の総長と一輪の花 II
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その後、買い物を無事に終えた私たちは部屋へと帰った。
みんな、何事もなかったかのようにしている。
だから、もしかしたらさっきのことは夢だったのかも、なんて思ってしまうくらい。
何も言わないのはみんなの優しさなのかもしれない。
「あとで餃子包むの手伝ってね」
みんなに声をかけると、誠くんはすぐに返事をしてくれた。壮くんは、仕方ないな~、と言いながらも返事をくれて。奏太くんは舌打ちをした。
…これは、奏太くんなりの返事だと思っておこう。
買った食材を袋から出して、まだ使わないものは冷蔵庫の中へしまう。
冷蔵庫の中は、パックの牛乳がたくさん。これはいつもと言っていいほど。
特に奏太くんは背丈を気にしているんだろうな。
中学生なんてこれからが成長期なんだからまだ心配しなくても大丈夫なのに。
いつか私は奏太くんや壮くんに背を抜かされる日がくるのかな、と思うとなんだか寂しくなる。
誠くんにはもう抜かされてるけど。
もっともっと伸びるんだろうな。