世界No.1の総長と一輪の花 II
餃子のタネを作ろうと準備をしていたら
「ひ、姫先輩!!て、手伝いますっ!!」
と誠くんが後ろから声をかけてきた。
…姫先輩!!
誠くんに初めて呼ばれた気がする。
「て、手を洗ってきますねっ!!!」
たたたっ
と走って手を洗いに行く誠くん。
本当にいい子だ。
「ぼ、ぼ僕は何を手伝えばいいでしょうか!!」
戻ってきた誠くんはやる気満々。
なんでもやります、と付け足して言ってくれた。
「キャベツと長ネギをみじん切りにしてもらってもいいかな」
「はい!!」
「あ、みじん切りのやり方わかる?」
「ぼ、ぼ僕は家でたまに料理するので…!わかります!」
すごい。
中学生の男の子が料理をするなんて。すごすぎる。
なんて感心していたら誠くんはどんどん準備をして、キャベツをみじん切りにし始めた。