世界No.1の総長と一輪の花 II
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あれから、餃子のタネを誠くんと作り、餃子をみんなで包んで晩ご飯を食べた。
それからゆっくりしていたら、もう21時を過ぎていた。
誠くんは冬休みだからここに泊まるみたい。だから、帰るのは私だけ。帰るって言っても上の階の部屋に。
「もう帰れ」
奏太くんは不機嫌だ。
餃子を食べてた時なんて機嫌がよかったのに。まぁ、機嫌がいい時の方が少ない気がする…けど。
「み、みんなが寝るまで…ここにいたらだめ…?」
ちらりと奏太くんを見れば、「無理」すぐに返されてしまった。
本当は、1人になるのが少し怖かったからそう聞いてみた。
詩優がいない今、部屋に誰もいない。また、あの時のように宮園さんが迎えに来たら……と考えると恐怖でしかないんだ。
でも、ここにいることでみんなに迷惑をかけるのは申し訳ないから、立ち上がって「帰るね」と告げた。