世界No.1の総長と一輪の花 II
*
あれから、渡しそびれていたお菓子を無事に渡して。今は帰りの車の中。
「親父と何話してたの?」
「秘密!」
挨拶が無事に終わって、私の頬は緩みっぱなし。
「花莉はさ、俺が葉月と2人で話してなんとも思わねぇの」
一方で詩優はムスッとした表情のまま、私を見つめる。
「え?」
「じゃあ言い方変える。俺がほかの女に告られてもなんとも思わねぇの」
ドキッと胸がなった。
詩優があまりにも真剣な表情をするから。
…その言い方だと……もしかして。
「葉月さんに……告白、されたの?」
「どうだろうな~。どっかの誰かさんは秘密とか言うし。俺も秘密かな」
プイっとそっぽを向いて、意地悪な詩優へと変わる。
……ほんとに告白されたの!?
そう考えるともやもやとした気持ちが広がっていく。
詩優と葉月さんを2人きりにしたのは私なのに…。
やっぱりだめって言うべきだった。