世界No.1の総長と一輪の花 II
いけないいけない。一瞬ここが車の中で、康さんが送迎してくれていることを忘れていた。
「…じゃあ今は我慢するからあとでご褒美ちょーだい」
詩優はじっと私を見つめる。
何かを期待するかのような目だ。
「私ができる範囲だったら…いい、けど」
無理なものだったら諦めてもらうしかない。
「よっしゃ。ご褒美ゲット!」
詩優はなぜだかすごく嬉しそうで、子どもみたいだった。そういうところもすごく好き。