世界No.1の総長と一輪の花 II
「…花莉」
「……心配かけて…ごめんなさい…。いつも…守ってくれて……本当に、ありがとう…」
「……っ」
「…それから、ただいま」
全部伝えてから詩優から離れると──
唇に熱くて柔らかいものが一瞬だけ触れた。
それから私を寝かしつけるように布団をかけてくれて、また強制的に酸素マスクを取り付けられた。
「…早く治して早く元気になって。帰ったら俺が飯つくるから」
詩優のご飯…!!
それはすごく楽しみだ。
よし、早く治そう。
「デートもしよ。前に約束した、花莉が好きなとこどこでも連れてくってやつ。行きたいとこ考えといて」
そうだ!!行きたいとこ…!!
たくさんあるから悩む…。詩優とならどこに行ったって絶対楽しいから。