世界No.1の総長と一輪の花 II





「…へ」




しばらく見つめ合う。
私の上には寂しそうな顔をした詩優がいるから…





整った顔が近づいてきて、唇が重なる。





「んっ……」





両手は絡み合わせるように繋がれて、きゅっと優しく力を入れられる。






本気で抵抗したら逃げられそうだ……






でも、ここで逃げないのは詩優になら何をされてもいいかも…なんて思ってしまっているから。






…もう行かないといけないのに………






深く、甘くなっていくキスを受け入れると、繋がれていた右手が離れる。
そして…服の下へとゴツゴツした手が滑り込んでくる。






…このまま3回目をしてもいいかもしれない………けど、今はだめだ。






離れた方の手で詩優の体を押して唇を離す。
絡み合った唾液の糸が切れて、なんだか恥ずかしくなってくる。






「…だ、め」






小さく言った言葉に、詩優はまたまた寂しそうな顔をする。






…可愛い






< 73 / 439 >

この作品をシェア

pagetop