世界No.1の総長と一輪の花 II













「花、久しぶり」




なんでここに冬樹がいるのか。
私は確かにお母さんから教えてもらった新しい住所を頼りに康さんに送ってもらったはずだ。





でも…なぜかチャイムを押したらアパートから出てきたのはお母さんではなくピンクメッシュの冬樹くん。





「…冬樹、くん…?」


「ご飯作ったから花のお母さん帰ってきたら食べようか。デザートは花の好きなプリン買ってきたよ!」






「…え!!ほんと!?」


「可愛いなぁ、花は」






ぽんぽん、と頭を撫でてくれる。詩優に撫でられると嬉しいのに、冬樹くんにされるとなんだか子ども扱いされているような気がする…






私だってもう高校2年生なのに。






「子どもじゃないもん!!」


「プリンでつられる花はまだまだ子どもだよ」





…仕方ないじゃないか。
小さい頃からプリンが好きなんだから。最近ではあまり食べなくなったけど……昔はよく食べていた。












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