世界No.1の総長と一輪の花 II
「花、長旅疲れただろ?荷物持つから中に入って!」
冬樹くんは私が持っていた荷物を手から奪うと、私を部屋の中へと促す。
「…お、おじゃまします……」
冬樹くんがなんでいるのか、とか聞きたいことはたくさんあるが言われた通りに部屋へと入る。
玄関には綺麗に揃えられている靴がある。これはきっと冬樹くんの。
私もその隣に脱いだ靴を並べておいた。
「こっちが洗面所だから手、洗っておいで。先におやつでも食べようか」
「うん!!」
私は洗面所に行って手を洗い、冬樹くんがいるリビングへと向かう。
リビングには少し大きめの茶色のテーブル、4つの椅子があった。
「俺、今ここの土地に住んでてさ、たまに花のお母さんの手伝いしてるんだ」
…手伝い!!
「…そうだったんだ…!!ありがとう…!!」
「……勝手にごめん、花」
「ううん!!冬樹くんがいてくれて安心だよ!!!」
本当は…お母さんを私が支えなくちゃなのに……
冬樹くんには感謝しかない。