世界No.1の総長と一輪の花 II
「…そっか……それなら良かった」
ほっと息をついた冬樹くんは台所に行ってお茶をいれてくれる。
冬樹くんが戸棚から出したのは、ハチミツとアップルティーのティーバッグ。
…いれてくれるのははちみつ入りのアップルティーだ。私は以前、お母さんから教えてもらったからきっと冬樹くんも教わったのだろうか。
「さ、さ、座って、花」
言われた通り私が座ると、マグカップ2つと小さな箱を1つ持って冬樹くんが目の前の椅子へと座る。
冬樹くんはマグカップを1つ私に渡してくれて、それから小さな箱を開ける。
箱から出てきたのは、小袋に入った小さなクッキー。
バタークッキー、それからチョコチップ入りのクッキー、いちごのクッキーの3種類。
…どれも美味しそう。
「夕飯食べられる程度に食べてね」
冬樹くんが私を見てにこにこと笑う。
「ありがとう!!いただきます!!」