世界No.1の総長と一輪の花 II
なんとなく電話を切りたくなくて、必死に電話を繋いだまま変えた話題。
「…詩優ってお母さんと二人で話したことあったんだね」
『前にちょっとな』
「何話したの?」
お母さんが聞いたこと、教えてもらったから知ってる。けど、詩優が言ったことを知りたいからわざと知らないフリをしてみる。
『…いろいろ』
「いろいろって?」
『もういいから寝ろ。おやすみ』
「あっ!待って!!切らないで…!!」
『どした?』
…寂しい…会いたい。
たった1晩だけなのにそう思ってしまう。もっと声を聞いていたい、そう思うのは私だけなのだろうか…
と思うと余計寂しさが増してくる。
「……お腹出して寝ないようにね」
『腹出して寝そうなの花莉だろ』
「そんなことしないよ!!!!!」
『いつも腹出して寝てんじゃん。あ、俺が直してやってるから気づいてねぇだけか』
「え!?」
…嘘……
私そんなことしてた…!?