世界No.1の総長と一輪の花 II
…料理を教わろうと思ったのはいいけど……
冬樹くんが来るまで暇だ。
お散歩でもしようかな……
髪を丁寧に整えてから、スマホと部屋の鍵を持って外へと出た。
もちろん部屋の鍵はしっかりと閉めた。
…外に出ても…行くところなんてない。
もし私が転校していたら、ずっとつまらない毎日だったのかも。いや……あっちにいても、もし詩優と会えていなかったら……今でもお父さんの暴力に耐えていたのかも。
毎日が楽しいのは雷龍のみんながいるから……
詩優がそばにいてくれるから。
私は昨夜来た小さな公園へ足を進めた。
公園は子どもが1人も居なくて、私はブランコへと座った。
ポケットからスマホを出して、
"おはよう☀
そういえば昨日はご飯何食べた?"
と詩優にメールを送信。