世界No.1の総長と一輪の花 II
「やっぱり花莉や!!!!!!」
「妃芽乃がなんでこの街におるん!?」
真理亜は満面の笑みで、泰成さんは驚きながら公園へと入ってきた。
とりあえず挨拶はしっかりしなくては。
「…お久しぶりです!えと…私の母がすぐそこのアパートに住んでて、用事があってこっちに来たんです!」
急いで立ち上がってぺこりと頭を下げた。
「そうなんやね!!だから昨日の会合で花莉がいなかったんや。うちは寂しくて寂しくて…」
真理亜は目に手を当てて泣いている仕草をする。
そう思ってくれていたことが嬉しくて、なんだか胸の奥が熱くなる。
「私も真理亜に会いたかった!!!!」
「ほんまに!?」
「うん!!!!」
「今度夜瀬くんに花莉かりに行くわ!!」
にこにこ笑顔で真理亜がそう言うと、
「いやいや。
妃芽乃は雷龍の姫で、真理亜は紫苑の姫や。2人だけで遊ぶんは絶対あかん」
泰成さんはそう言った。