世界No.1の総長と一輪の花 II





「誰やあのイケメン!!」




小さな声で話す真理亜。
真理亜が言う"イケメン"というのは冬樹くんだろう。冬樹くんは従兄弟の私が見ても顔が整っていると思うくらいだから。





「…妃芽乃、あいつ……鳳凰の幹部やで」





眉をしかめて、少し怖いオーラを纏う泰成さん。





…確かに冬樹くんは鳳凰の幹部、だった。
けど…鳳凰にいた時から私の味方でいてくれたんだ。





「…えと…冬樹くんは従兄妹なの」





「「従兄弟!?」」





2人の声がハモる。
泰成さんは一瞬にして怖いオーラが消えた。





「そうなの。それにね、私が鳳凰に捕まった時も冬樹くんは私の味方をしてくれたから……敵じゃない、です」






ちらりと冬樹くんの方を見ると、気まづそうな表情をしていた。
…それも無理ないだろう。以前争っていた族同士のなんだから。









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