世界No.1の総長と一輪の花 II





「…それじゃ、私は冬樹くんと部屋に戻るね」




この場から冬樹くんと逃げようかと思い、そう言ったのだが…





「花莉それはあかん!!!」





と必死に腕にしがみついてくる真理亜。





「花莉には夜瀬くんがおるやろ!!それにあのイケメンもしかしたら花莉に…」



「妃芽乃、紫苑の倉庫来ぃや」





真理亜の言葉に被せるようにして言う泰成さん。






「え!?」






…紫苑の倉庫!?
冬樹くんに料理を教えてもらいたかった私だが…一瞬にして揺らいでしまう。
だって…紫苑の倉庫に行ってみたいし、こんな機会はもう滅多にないかもしれないから…






「花!プリンでも買いに行こうか」






後ろから冬樹くんの声が聞こえてきて、思わず振り向いてしまう私。





…昨日冬樹くんが買ってきてくれたプリンがすごく美味しかったんだ……









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