四つ子の計画書
「ちょっとお母さん、電話してくるわね」
お母さんがスマホを片手にそう言うと、水族館の出入り口に向かって歩いていった。
「お母さん、誰と電話するんだろう?もしかして…彼氏かなぁ?」
「仕事の人とか?ほら、お母さんよくキッチンで仕事の人と電話してるじゃん」
「あー確かに!お母さん大変だねー」
そんな会話をしながら、実莉とイルカショーのやっている場所まで歩いた。
この時、私は全然予想もしていなかった。
お母さんが…あんなことを企んでいたなんて。