復讐寮~罰ゲーム~
カヤ先輩は人を見下す笑顔を浮かべて言った。


「こんなことして、証拠だって残ってるんだから捕まるに決まってるでしょ!」


得体の知れない恐怖心から瞳が叫んでいた。


「どれだけ証拠が残っていたって関係ない。あたしたちは守られているから」


守られている……?


あたしはカヤ先輩の言葉に眉を寄せた。


「守られているって、誰にですか?」


「さぁ? あなたたちには教えてあげない」


カヤ先輩はおかしそうな笑い声と共に言った。


バカにされていて気分が悪いけれど、これでカヤ先輩の独断でやっていることじゃないとわかった。


カヤ先輩のバックには、誰かがついているのだろう。


その人がカヤ先輩たちを操り、カヤ先輩たちの罪を隠ぺいするのかもしれない。


あたしは強く下唇を噛みしめた。


もしそうだとすれば、誰かに守られているカヤ先輩が途中で狂行をやめるとは思えなかったのだった。
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