復讐寮~罰ゲーム~
カヤ先輩がここでそれを見逃すはずがなかった。


あたしは?


真仁を女子寮へ連れ込んだことだろうか?


カヤ先輩はとっくの前からその事実を知っていて、あえて黙って様子を見ていたのかもしれない。


そう思うと、悔しくて仕方がなかった。


あたしはまんまと騙されて、寮の監視が緩いと思い込んでいたのだ。


完全にナメていた……。


「そうだ、次は君にしよう」


カヤ先輩がそう言って立ち止まったので、あたしは顔を上げた。


カヤ先輩が指を指している人物は……優歩だ。


優歩の顔が一瞬にして青ざめる。


「待って! 優歩がなにしたっていうの!?」


瞳が必死に優歩に縋り付いて叫ぶ。
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