復讐寮～罰ゲーム～
「あなた、彼女なのに自分の彼氏がなにをしているのか知らないの？」


カヤ先輩は瞳を見下してほほ笑む。


「優歩は悪いことなんてしてない！　女子寮に来たのだって、元はと言えば知枝が真仁を呼んでたからだよ！」


瞳はそう言ってあたしを指さしたのだ。


あたしは目を見開いて瞳を見た。


「なに人のせいにしてんの！？　瞳だって乗り気だったくせに！」


「うるさい！　あたしはあんたみたいに男好きじゃない！　優歩とだって、外で会うだけで十分だった！」


瞳の言い分に唖然としてしまう。


まさか、瞳があたしを裏切るなんて思っていなかった。


次の瞬間頭に血が上って行くのを感じて、あたしは大股に瞳に近づいた。


瞳はひるまず、あたしを睨み付けている。


「瞳だって優歩を呼んで楽しんでたくせに！」


あたしは叫びながら瞳の頬を叩いた。


パンッ！　と、乾いた音が部屋の中に響く。


「やめろよ知枝」


あたしを止めたのは真仁だった。


優歩は青ざめた顔でカヤ先輩を見上げていて、なにもできないでいる。
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