復讐寮~罰ゲーム~
「最低!!」


動画が終ると同時にあたしは叫んだ。


優歩は押さえつけられたまま、動くことができずにいる。


瞳はボロボロと涙をこぼして「なんで?」と、優歩に聞いている。


しかし、その質問に返事なんてできるわけがなかった。


あたしは苛立ちを押さえるために真仁の隣に座った。


「真仁は知ってたの?」


「そんなわけないだろ。知ってたら止めてる」


真仁は焦った様子で早口に言った。


それは真仁が嘘をつくときの癖だ。


あたしは大きく息を吐きだして目を閉じた。


今日ここに男子たちを呼んだ時、男子3人は優歩のスマホを見て騒いでいた。


まさかあの時、盗撮動画を見てたんじゃ……?


そう考えると胸の奥から気分の悪さがせり上がって来た。


「知ってて黙ってたとしたら、真仁って最低だよ」


あたしは真仁を睨み付けて言った。


一瞬、真仁は気まずそうにあたしから視線を外す。


「知らないに決まってるだよ」


真仁は、また早口で答えたのだった。
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