復讐寮~罰ゲーム~
めんどくさいな……。


「あの、実はあたしも体調が悪いんです」


あたしは小さな声でそう言い、咳き込んで見せた。


証拠が欲しいと言われたら、亜沙美と同じ手を使えばいい。


「熱でもあるの?」


「そうみたいです。亜沙美にうつされたのかも」


そう答えた瞬間、カヤ先輩があたしの額に触れていた。


ヒヤリとした手に一瞬身震いしてしまう。


「熱なんて全然ないじゃない」


睨まれてそう言われると、あたしは苦笑いしかできなかった。


亜沙美のことがあったから、さすがに警戒しているみたいだ。


「早く手伝ってきて」


「はぁい……」


カヤ先輩に言われて、あたしは渋々食堂へと向かったのだった。
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