復讐寮~罰ゲーム~
こんなの嘘だ。


悪い夢に決まっている。


優歩のように現実逃避をしようとしても、上手く行かなかった。


何度確認してみても、目の前には目にアイスピックを突き立てられた瞳がいる。


瞳は立ったままフラフラと歩き、肩が壁にぶつかって止まった。


「あぁぁぁぁ……!!」


「アイスピックを引き抜てほしい?」


カヤ先輩からの質問にも答えられない。


このままにしておいては危険だ。


かと言って引き抜いたら、きっと大量に出血することだろう。


優歩はその様子を見てガタガタと震えている。


「ほら、大人しくしてよ」


カヤ先輩は突き刺さったままのアイスピックの柄を握りしめた。


「嫌……やめてぇぇ!!」


瞳の悲鳴を無視し、カヤ先輩は一気にアイスピックを引き抜いた。


それと同時に崩れ落ちる瞳。
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