復讐寮~罰ゲーム~
「眼球をくりぬくなんて、人間のやることじゃないぞ!」


真仁が吼えるが、カヤ先輩の耳には届かない。


カヤ先輩が見ているのは、目の前にいる優歩という名前の獲物だけだ。


「眼球をくりぬく代わりに、もう片方の目は残しておいてあげる」


カヤ先輩はそう言うと、アイスピックの柄を握りしめた。


「やだ……! やめてくれ!」


優歩はその場から動けない状態で叫んだ。


「両目とも失明したい?」


その質問に、優歩は小刻みに左右に首をふる。


その振動で、アイスピックの隙間から血があふれ出して来た。


「そうよね? だからあなたの左目はいただくわね?」


カヤ先輩はそう言い、満面の笑みを浮かべてアイスピックを動かした。


グルリと、眼球をえぐるように円を描くアイスピックに、優歩の絶叫がこだまする。


鼓膜をつんざく悲鳴にあたしは思わず両耳を塞いでいた。


それでもカヤ先輩は笑みを浮かべたまま作業を続ける。
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