復讐寮~罰ゲーム~
「カヤ先輩が食べているものよりも、もっといいものをあげます!」


真仁がまた懇願するように叫んだ。


もう、それしか助かる方法がないと、あたしも思い始めていた。


「無理よ。あなたたちには用意できない」


カヤ先輩はそう言い切った。


やっぱり、なにか特別な食べ物なんだろうか?


そう考えて記憶を巡らせてみるけれど、思い当たるものはなに1つとしてなかった。


だってここは全寮制で、あたしたちが食べているものは全部同じなのだから。


「俺たちにだって用意できる!」


真仁が叫ぶと、カヤ先輩たちはさも楽しそうに笑い出した。


「もう1度言うけど、あなたたちには絶対に用意できない。わかった?」


カヤ先輩は我儘な子供をあやすように、そう言ったのだった。
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