復讐寮~罰ゲーム~
カヤ先輩は友樹を見下ろしてほほ笑む。


「自分の罪は、自分で理解しているわよね?」


その質問に、友樹はカヤ先輩から視線を逸らせた。


なにか心当たりがあるのだろう。


あたしは亜沙美へ視線を向けた、亜沙美もこちらを見ていて左右に首を振ってみせた。


亜沙美も知らない隠しごとみたいだ。


「なにをしたのか、みんなにも教えてあげたら?」


カヤ先輩に言われて、友樹は亜沙美へ視線を向けた。


友樹は今にも泣きだしてしまいそうな顔をしている。


「俺は……」


告白するのには勇気がいる。


友樹は一旦口を閉じて大きく息を吸い込んだ。


「男子寮で、盗みをした」


その告白に、あたしは学校内で噂になっていたことを思い出した。


CDを盗まれた。


本を盗まれた。


財布の中身を盗まれた。


男子たちはそんな会話をしていたはずだ。

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