復讐寮~罰ゲーム~
「2人で同時に立ち上がって、出口に走ろう」


その提案にあたしは目を見開いた。


出口には5人の先輩たちが待機している。


いくら真仁が男でも、簡単に突破することはできない。


「無理だよ。絶対に捕まる」


「それでも、なにも抵抗しないよりマシだろう?」


そう言われてあたしはグッと言葉に詰まった。


確かに、そうかもしれない。


このままカヤ先輩の言いなりになるのはごめんだ。


「捕まったら、もっとひどいことをされるかもしれないよ?」


「それでも、可能性にかけてみよう」


真仁の目は真剣だ。


本気で、ここから脱出しようとしている。


真仁がそこまで言うなら、あたしも付いて行こう。


あたしはそう決心し、「わかった」と、頷いたのだった。
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