復讐寮~罰ゲーム~
「真仁だけでも逃げて!」


そう叫んだけれど、遅かった。


真仁は他の先輩たちによって取り押さえられ、あたしたちは再び部屋の中に押し込められてしまったのだ。


廊下で騒動を起こしても、寮内の誰1人として様子を見に来ない。


本当に、生徒全員がカヤ先輩たちの味方なんだろうか?


そう思うと、寒気が走った。


あたしたち6人は、ここで殺されてしまうかもしれない。


「ちょこまかの動き回って、まるでネズミね」


カヤ先輩はため息と同時にそう言い、あたしと真仁を睨み付けた。


「みんながあたしの味方なんだから、逃げられるわけがないでしょう?」


あたしたちを見おろしてバカにした口調で言う。


あたしはそんなカヤ先輩から視線を逸らせた。


「俺たちが食べているものは、寮の食事だ」


真仁が、不意にそんなことを言い出した。


驚いて視線を向けるが、真仁は真剣な表情でカヤ先輩を見ていた。

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