復讐寮~罰ゲーム~
「それが、どうかした?」


「報酬のことだよ。俺たちも口にしたことがあるものと言えば、寮の食事だ」


あたしも、そのことには気が付いていた。


でも、だたの食事のためにここまでする理由がわからなかった。


そう考えたとき、ハッと息を飲んだ。


ただの食事……?


本当にそうなんだろうか?


寮へ入ってすぐの頃、出される食事の味がおかしいと感じた。


それは徐々に慣れてきたけれど、あの頃は食事の後に気分の悪さも感じていたはずだ。


「あの食事は一体なんなんですか? ただのご飯じゃないんでしょ?」


あたしが言うと、カヤ先輩はピクリと眉を動かした。


「やっと気が付いた?」


そう言ってほほ笑んでいる。


ただの食事なら、あたしたちだって作る事ができる。


でもそれじゃダメなのだ。


あたしたちでは絶対に作れないものが、あの中に入っていたということだ。
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