復讐寮~罰ゲーム~
☆☆☆

翌日目が覚めると、あたしの体調はすっかりよくなっていた。


昨日の胃のムカツキは一時的なものだったみたいだ。


「あ~あ、朝まで体調が悪ければ学校に行かなくて良かったのになぁ」


ブツブツと文句を言いながら制服に着替える。


大人たちは学生時代に戻りたいとか、学生は楽をしているとか言う時があるけれど、こうして単調な毎日を過ごすことだって十分に大変だ。


大人になると今以上に大変な日々が待っているのかもしれないと思うと、気が重かった。


「知枝、準備できた?」


ノック音と同時に瞳の声が聞こえてきて「今出るところ」と、あたしは答えたのだった。
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