復讐寮~罰ゲーム~
床に広がる血だまりと、その中央に落ちた塊が、信じられなかったから。


すべてを真仁はグラリと体を揺らし、そのまま横倒しに倒れてしまった。


それを見た瞬間我に返った。


「真仁!!」


慌てて駆け寄り、抱きしめる。


真仁はキツク目を閉じているが、呼吸はしっかりしている。


気絶しただけのようで、ホッと胸をなで下ろした。


「手当てをしてあげて」


カヤ先輩の命令で、救急箱を持った先輩たちが真仁を取り囲んだ。


唖然としてしゃがみ込んだまま、あたしはその様子を見守るしかなかった。


「あなたの彼氏は変態だけど、なかなか男前だったのね」


カヤ先輩の言葉に、あたしは壊れたブリキのオモチャみたいに、ゆっくりと振り向いた。


カヤ先輩は相変わらず笑顔を浮かべている。


この笑顔はすべて薬物をもらうためのものなのだと思うと、吐き気がした。


「明日になったら警察に通報する」


あたしは振るえる声でそう言った。


亜沙美も瞳も、友樹も優歩も、みんなグッタリとしていて動かない。


辛うじて心臓は動いているみたいだけれど、こんなの生きているとは言えない状態だった。
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