復讐寮~罰ゲーム~
「あらそう? 好きにしたら?」


カヤ先輩は余裕な表情を崩さない。


もしかしたら、今までも同じようなことを行って来たのかもしれない。


それでも捕まっていない可能性はあった。


だって……。


あたしたち6人だってすでに、寮のご飯に混入されていた薬物を摂取させられているから。


自分では気が付いていないだけで、薬物が体から抜けるとどうなるかわからない。


警察に通報するよりも、ここで大人しい生徒になって毎日薬物を貰う方がいいと、考えてしまうかもしれない。


カヤ先輩は床にしゃがみ込むと、右手で真仁が気に落としたモノをつまみ上げた。


それは血にまみれているけれど、確かに真仁のソレだった。


カヤ先輩はソレをあたしへ向けて差し出した。
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