復讐寮~罰ゲーム~
その言葉にハッと息を飲んだ。


真仁は他の先輩たちによって無理矢理起こされ、鍋の前に座らされている。


「あなたがこれを食べないと、彼の手は使い物にならなくなるわよ?」


カヤ先輩の言葉を合図に、他の先輩に捕まれた真仁の両手が鍋の上へと移動された。


「なにすんだよ!!」


真仁は必死で抵抗しているけれど、先輩たちは力を緩めない。


暴れれば暴れただけ、拘束を激しくしているようにも見えた。


「食べる……!」


あたしはカヤ先輩の持っているモノを凝視して言った。


「食べるから、真仁を離して!」


「へぇ……」


カヤ先輩が笑みを浮かべ、ソレをあたしの口もとへと移動させた。


あたしは後方から羽交い絞めにされているから、ゆっくりと口を開いた。


大丈夫。


これはあたしの罪だし、真仁の一部なんだから汚いことなんてない。


あたしは真仁を愛しているんだから……!
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