復讐寮~罰ゲーム~
「寮母はどうしてそんなことをするんだ? 俺たちを薬漬けにして、なにを企んでる?」


カヤ先輩がゆっくりと真仁の方へ振り向いた。


「安全な寮生活を過ごすためよ」


「安全? これのどこが安全だよ?」


「安全よ! あなたたちがその安全を壊そうとするから、罰が必要になったんでしょ!」


カヤ先輩がかなぎり声を上げてテーブルを叩いた。


テーブルが揺れて、油が跳ねる。


今まで笑みを浮かべて余裕だったカヤ先輩が、一瞬にしてその表情を変えた瞬間だった。


寮母がカヤ先輩の弱味なのかもしれない。


でも、どうして?


薬物をくれる相手だから、守りたいだけだろうか?


「薬漬けにされた生徒は、カヤ先輩みたいに寮母の忠実な犬になるのか? 犬になってなにをしてる? 売春か?」


真仁の質問に、カヤ先輩は大きな声で笑い出した。


部屋中を揺るがすような笑い声に、鼓膜が破れてしまいそうだ。


やっぱりおかしい。
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