復讐寮~罰ゲーム~
「あぁ、これかぁ……」


今日もポニーテールにしている亜沙美が、試にほどいてみている。


少しくくっていた形がついているけれど、綺麗なストレートだ。


「髪を下ろしたくらいじゃダメだよ。ちゃんと、メークもしないと」


あたしはそう言い、自分の鞄の中からメーク道具を取り出した。


「ちょっと知枝、変なメークはしないでよ?」


亜沙美はそう言いながらも、あたしにメークしてもらう気満々みたいだ。


「大丈夫だって。とびきり美人にしてあげるから!」


そう言い、ポーチから真っ赤な口紅を取り出す。


「派手じゃない?」


いつもピンク系のリップを使っている亜沙美は顔をしかめた。


「そんなことないよ。亜沙美は色白だからきっと似合うって」


あたしはそう言い、亜沙美の顔に色を入れて行く。


「すごーい! いいじゃん亜沙美!」


薄いブルーのアイシャドーに、キリッとした眉を見て瞳が拍手と同時に言った。


「本当。想像以上にいい感じだよ」
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