復讐寮~罰ゲーム~
☆☆☆

それはみんなで夕飯を囲んでいる時のことだった。


「なんか、ご飯食べた後って気分が悪くならない?」


どこからか、そんな声が聞こえてきてあたしは箸を止めた。


「時々なるよね。でも、先輩たちには言えないしさぁ……」


「みんなもそうなの? あたし1人だけかと思ってた」


1年生たちが口々に言い始めてあたしは隣の瞳と目を見交わせた。


「みんな気にし過ぎなんだよ。寮生活に馴れなくて、お腹を壊してるダケじゃない?」


瞳はそう言って肩をすくめる。


そうなんだろうか?


でも、寮生活をはじめてもう2か月は経過している。


「そんなこと言ってたら、もう料理を作ってもらえなくなるよ?」


そう言ったのは南だった。


みんなの意見が気に入らないのか、1人席を立って仁王立ちしている。


その姿は小さなカヤ先輩みたいだ。


「きっと気のせいだから、美味しく食べようよ」


南はそう言うと、満足したように席に座ったのだった。
< 50 / 195 >

この作品をシェア

pagetop