復讐寮~罰ゲーム~
☆☆☆

女子寮へ戻ってきたあたしたち3人は、亜沙美の部屋に集合してくつろいでいた。


「明日の宿題どうする?」


漫画を読んでいた瞳がふと思い出したように言った。


「誰かに見せてもらえばいいじゃん」


あたしはスマホゲームから視線を上げることなく答える。


高校に入学して2か月が経過しているけれど、真面目に宿題をやったことはまだ1度もなかった。


クラスの誰かに声をかければ、大抵見せてくれる。


「いつも誰かに見せてもらうのって申し訳ないよねぇ」


亜沙美は好きな音楽を聴いて体を揺らしながら言う。


申し訳ないと言いながら、宿題をする気はないみたいだ。


「あーもう! 瞳が余計な話をするから死んじゃったじゃん!」


スマホ画面に出ていたキャラクターは崖から落ちて死んでしまった。


「それってあたしのせい? 何回やっても上達しないよね」


瞳がケラケラと笑いながらあたしのスマホを覗き込んでくる。


「今は調子が良かったの! クリアできそうだったんだから」


「あぁそうですか。はいはい」


瞳はあたしの頭をポンポン叩いてまた漫画に戻ってしまった。

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