復讐寮~罰ゲーム~
☆☆☆

遊びに行くと言ってもここは田舎だ。


最終電車はとっくの前に終わっているし、開いている場所と言えばコンビニとファミレスくらいなものだった。


それでも、友人6人とこんな夜中に抜け出してご飯を食べるのは楽しかった。


みんなに内緒だということが、気分を高揚させていた。


「なにを頼んでもいいの?」


ファミレスでメニューを見ながらあたしは友樹へ聞いた。


「あぁ。好きなものを好きだけ頼んでくれ」


ファミレスの値段は安いから、5万円もあったら随分と食べられるだろう。


悩んだ末、女子3人はケーキやアイスと言った甘いものを注文することにした。


「なんだよ、もっとガッツリ食えばいいのに」


友樹はどこか不満そうに言った。


「朝ご飯が食べれなくなると、さすがに不振がられるでしょ?」


亜沙美が友樹をなだめている。


「それよりさ、友樹って本当に気前がいいよねぇ」


亜沙美はそう言い、テーブルの上で友樹の手を握りしめた。
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